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Bellini

ROTA社とクラテッロ

  • 2003

私どもの大事な取引先で、パンツメーカーの”ROTA”はPARMAの近郊のFIDENZAにあります。 ここPARMA地方は、皆様ご存知のパルメジャーノチーズとプロシュットの産地です。 中田選手もいます!
その中でもプロシュットの王様”CULATELLO”(クラテッロ)は、特に貴重な存在としてグルメ家の羨望の的となってます。 近年は大手企業による偽量産品が出回り、本来の手作りによる本物は、ここ地元でもめったにお目にかかれないと言う”幻の云々”と言う訳です。 1頭のブタさんのお尻=CULOから3kgs程度しか作れないこの逸品は、ポー川の南側のエリア=BASSA PARMENSEでしか熟成させられない地理的な条件があるとのこと。
国の衛生基準やEUの規制やらで、古来の手製法は今や非合法になり、わずかに熱烈な生産者が密かな楽しみとしてるのが現状らしいのです。

3年ほど前、近郊のSORAGNAと言う小さな街に、このクラテッロを出してくれる”LOCANDA DEL LUPO”というロカンダがある事を知り、都合も良いので、早速、行ってみる事にしました。しかしながら、残念なことにそこでの感動はありませんでした。
期待してたものには程遠く、とても納得できる内容ではありません。翌朝、”ROTA”での仕事の席、昨晩の件を伝えたところ、オーナーEMIGLIO ROTA氏は笑いながら、パルミジャーノ(パルマ人)はことチーズと生ハムの調達先に関しては、先祖代々信頼関係にあるのが普通 なんだと、、、。
そして、割腹の良いいかにもグルメと言う感じの彼は、早く仕事を済ませろと言わんばかりにちょっと案内するレストランがあるからと、なんとも光栄なお誘いです!車で20分ぐらいの所にSALSOMAGIORE TERMEという有名な温泉町があり、その中心にある極普通に見えるレストランです。
テーブルに並んだのは、ふっくらとしたフォカッチャの上に山盛りのプロシュットが載ったものとそれにチーズが添えてあるもので一見ピッツァ風。このお店のプロシュットを美味しく味わう為のオリジナルだそうで、早速頂いてみて、さすが地元のレベルは高いと納得の逸品でした。
クラッテッロではなく普通のプロシュットでこのソフトなシュワっと言う食感、ジューシーでしっかりとした味わいに感動です!セコンドに出された牛ヒレ肉のオーブン料理もフワっとソフトでなかなかのものでした。彼は更に、次の機会には本場のBUSSETOへ行って見なさいとアドバイスを。

そして翌年の冬、音楽家ヴェルディの故郷BUSSETOへ、宿泊先はやはりグルメご用達”I DUE FOSCARI”,さすがにレストランは重厚な雰囲気で、かなり期待出来そうです。
いよいよ待望の本物”CULATELLO”かと思われましたが、またしても納得できるものではないのです。
翌日の夜は半ば諦めの境地で町のレストランを捜す事にしましたが、ここの冬の夜の寒さは半端じゃありません!近所にあるサルメリア(肉屋)に簡素なテーブルと椅子がセットされてる食堂といった感じのところを見つけ、有無を言わず入る事に。
正式なレストランの許可を取ってない為、加熱調理メニューはないんですとの説明を聞き、外の異常な寒さから飛び込んだ我々としては唖然です。他に捜す元気もなかったので、ウンチクありそうなオーナーにここはもうお任せすることにしました。
運ばれてきたサルメの種類と量とその見事な色ツヤに一同びっくりです。これが本場なんだと、食べる前に既に納得です。
そして、待望の”CULATELLO”より普通の”PROSCITTO”のほうが美味しいのは何故なんでしょうか!多めの脂身の旨みの為なのでしょうか。ロカーレのランブルスコワインと付け添えの薬味風漬物とともに、まさに至福の時を過ごさせて頂きました。最後にお勘定して、バールに寄った程度の低料金に再度驚き、大喜びの夜となったしだいです。
オーナーの彼曰く、できるだけ手作りでじっくりと熟成させるんだと、、、。そう言えば、”ROTA”のパンツも一本づつのハンドカットで、素材はクォリティー重視、毎回、お土産に頂く2年もののパルミジャーノ・レッジャーノのソフトで濃厚な味わいも、皆どれも通ずるものがあることに気が付きました。

次回は真夏のサルデーニャ編にしましょうか!

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