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Bellini

再び、トスカーナ・キャンティーの里へ

  • 2007

私どもが毎シーズン必ず滞在するトスカーナ地方も、憧れの観光ポイントとして世界中のビジターを 惹きつけてます。
それ故、パリやローマのような受け入れキャパシティーをもっていないフィレンツェ の街などは、かなりオーバー・ヒート状態のように見受けられます。

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実際、孤高のフィレンツェのイメージも薄れ、やや拝金主義的な対応に本来の輝きを失いつつあるのでは と感じてる地元の方々も少なくないそうです。私も!
同じような状況は周辺の観光ポイントであるシエナやピサにも言えそうです。

観光ポイントとしてスポット・ライトを浴びた時から、 押し寄せる観光客の来訪とその経済的繁栄と 引き換えに本来の魅力を失ってゆく運命はさびしい限りで、一方でその訪問者の一人としての自分にも ジレンマを感じます。
ですから、出来るだけシンプルに静かにゆっくりと訪れることを心がけます。

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今回は、トスカーナ地方の中でもワインの里=キャンティー地方への旅です。
昨秋と今春に渡り、スロー・ライフの原点の里とも言えるこの地方にスポットを当てて旅をしてみました。

私どもの取引先の本社もこのエリアの近辺にあり、大変身近な田舎街なのですが、ゆっくりと訪問する のは久しぶりとなります。
キャンティー地方には120を超えるワイナリーが存在します。エリアの中心には、三角形で非対称な 広場のあるグレーブ・イン・キャンティーの町があります。

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20年ほど前に初めて訪れた際、広場の中ほどにあるレストランで戴いたズッパ・ディ・ヴェルドゥーラ =野菜スープとシンプルなインサラータ・ミスタ=ミックス・サラダの美味しさに驚いたことを 今でも思い出します。
当時は車を広場に止めることが出来るほど閑静な田舎町と言った佇まいで、この地方の代表的な風景を見せておりました。
現在は、町自体も拡大し名物の広場は車両進入禁止となり、街の外に駐車場も整備されました。ですから、 観光者は駐車場から歩いて中心広場へと向かいます。広場はカフェやレストランのテラスとお土産屋の 出店で占領され、残念ながら以前の面影すら無くなりました。

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まあ、キャンティー・エリアのハイライトの街なのだから仕方ないかと落胆しつつ、カフェにも立ち寄らず 先へと車を走らせました。
フィレンツェ市からキャンティー街道を30-40分ほど南下するとこの街に到着出来るはずです。
そして、更に南下すると、この辺からは本来の里山の景色が訪問者を迎えてくれます。
絵に描いたようなブドウ畑とオリーブ畑の丘、曲がりくねった道に糸杉の縁どり、その先にはぽつんと アクセントのようにヴィラや農家が点在して典型的なトスカーナの光景を演出します。
18世紀ごろには既にワインやオリーブの栽培が盛んに行われてたそうで、同じ景観が今でも存続し続け てることに感銘します。
秋の収穫も数百回と行われてることでしょうから、その再生利用術もルネサンス的 精神のもと伝統的に受け継がれているのでしょう!

ここトスカーナのオリーブ・オイルは数ある産地の中でも別格です。
”黄金のオイル”とも呼ばれるほど高貴で貴重なオイルは、手摘みで収穫されコールド式で搾油されます。

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その風味は、アーモンドやセロリやハーブ系の香りを奏で、ピリッとした喉にくる辛味とアンティチョークのような苦味にとてもまろやかな 舌触りの”果汁”とでも表現すれば良いのでしょうか!(半年も経つとこの特性は薄れてしまいます。)

地元には専門のオリーブ博士がいて各農家に随時アドバイスをしてるそうで、毎晩秋の収穫の指示や多数ある品種の中から適正なブレンドの指導まで厳格になされてるそうです。
私どもは大変光栄なことに、毎年、地元の農家の友達からおすそ分けに預かる幸運に恵まれておりまして、 お蔭様で、贅沢なオリーブ・オイル三昧の食事を楽しんでおります。(あらためて感謝いたします!) さて、主役のワインのお話しに移りましょう!

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今や新世界ワインと呼ばれるカリフォルニア、オーストリア、チリ、南アなどで相当量が産出される時代 となりました。中でもカリフォルニア産の品質と量は郡を抜いて存在し、私ども自身も日常のテーブル・ ワインとして定着しております。

この地のキャンティー・ワインは歴史的にも最古参ブランドとして知れ渡っておりますが、イメージと してはどちらかと言うと安テーブル・ワインというところが大方の印象なのでは!
近年、スーパー・タスカンが登場するまで、世界の市場の中でも置き去りにされたキャンティーですが、このキャンティーの主体品種であるサンジョベーゼ種も確実な進化を遂げております。
製造工程の技術的な革新やより厳格な選定などにより過去には想像も出来ないほど上等に出来上がったものも多数存在してます。
何より、この地の食材との相性は他を寄せ付けないものがあります。 フルーティーな酸味が特徴のサンジョベーゼ種は、サルメ類とのマッチングを始め、メイン・ディッシュ のグリル料理との相性は絶妙とも言えます。特徴的な酸味は不思議とまろやかに変貌し、グリルされた 肉類の旨みを引き出すのです。
地元ですから、デラ・カーサ(ハウス・ワイン)も厳選されており、 無闇に高価なスーパー・タスカンなどプレミアものを注文するのもナンセンスに感じます。
もちろん、プレミア物のスーパー・タスカンやその予備郡も含めて、ワイン・リストの内容は どのレストランも充実してますが、さすがに”オルネライア””マセット””ソライア”といった 私どもの偏愛する御三家は見当たらなくなりました。
オルネライアは2004年世界最高の評価を受けたようですし、アメリカ資本に買収され流通ルートも 変わってしまったのでしょう!

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日当たりの良いのどかな街道沿いには直売所や直売する農場が多数あります。食後酒のビン・サント やオリーブ・オイルなども揃えてところもあり、どのカンティーナにしようか迷ってしまいます。

あらかじめ、街のインフォメーション・センターなどで地図や資料をもらい目安を点けて置けば 便利だと思います。
トスカーナの名物料理は沢山ありますが、要チェックのものをご紹介しておきましょう。 まず、サルメ類(豚肉の加工食品)です。

プロシュート、サラミ、パンチェッタetc、といえばパルマ地方が第1の特産地として有名です。 しかしながら、ここトスカーナ地方も独自のサルメ文化を古くから伝承しており、パルマが キング・オブ・サルメならトスカーナはクィーン・オブ・サルメの地とでも言ったところです。

パルマ物より淡く明るいつやつやした感じのプロシュートやパンチェッタは上品な味わいで上質です。 プリモ=パスタ類は各レストランとも自家製の手打ちパスタなども揃い、どれも満足のゆく内容 です。個人的にお勧めしたいのは、ズッパ・ディ・ヴェルドゥーラもしくはリボリータで、 前者は緑野菜と豆の煮込みスープ、後者はそれにトマトとパンが入った煮込みスープです。

フルコースを注文する場合にプリモ=パスタをこのスープにします。是非、トライしてみてください。 きっと、この名物料理がやみ付きになる方もいますよ!

さて、セコンド=メイン料理です。ご存知の代表格のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ= フィレンツェ風Tボーン・ステーキは、この地のキアニーナ谷原産のキアニーナ牛のロースとリブの 骨付き肉を炭焼きしたものがオリジナルです。

残念ながら、現在は幻のキアニーナ牛とも言われるほど お目にかかることが出来なくなり、一般的には輸入牛主体というのが現状です。
私ども日本人は世界一美味しい国産牛肉を食することに恵まれてますから、あえて高価な牛肉ステーキ を注文するよりお勧めのものがあります。
マイアーレ・アッラ・ブラーチェ=豚肉の炭焼きステーキ で、”チンタ・セネーゼ”というブランド豚で有名な産地でもあるのです。

どのレストランも豚肉のレベルは非常に高く、ジビエのチンギアーレ=いのしし料理(煮込み)まで揃えてるお店もあるのです。 また、ロスティンチャーナ=スペアリブなども絶品でリストにあったら是非トライしてください!

コントルニ=付け添えには、パターテ・アッラ・トスカーナ=トスカーナ風ポテト・トマト入りか秋なら ファジョーリ=白豆のボイルで決まりです。
サラダでブレークしたければピンツモーニ=生野菜サラダの 盛り合わせを”黄金のオイル”とともに野菜三昧という手もありますね。

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〆のデザートは、各レストランともデラ・カーサ=自家製を用意してますので、その素朴な田舎の味わい とともにトスカーナ的なスィートの原点を感じてください。

最後に特筆しておきたいのはパンです。
食通の人に言わせれば、ここトスカーナは”パンの聖域”であると。パーネ・トスカーノは無塩パンでその 歴史とこだわりはイタリアの中でも別格です。
おそらく、初めて食べられた方は”なんと無味な”味気 無いパンなのかと思われるかもしれません。(原料は小麦粉と水と天然酵母のみです。)

しかしながら、この無塩パンはいつの間にか私どもを虜にしてしまいました。料理やワインにマッチする と言ったことは元より、パンそのものからはシンプルに小麦の味と焼き上がった香ばしい香りが感じられ ます。いつも、料理が運ばれてくる前に一口、二口とワインと一緒に頂くのですが、何かフォーマット されるように食事の準備が整うのです。

言い換えれば、食前のリセットとウォーム・アップの儀式の のようで欠かせないものとなりました。このパンの出来の良し悪しでレストランの評価ができてしまう ほど重要なアイテムなのです。

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また、名物のブルスケッタ=トマトの載った炭焼きパンの主役でもあります。トマト以外にきのこや チーズを載せたものなどバリエーションも豊かです。
そう言えば、忘れてならないチーズ類もイタリアの中では最も古い歴史をもっていて、トスカーナ南部 に発祥の地があったのではと言われてますから、リコッタ・フレスカを始め各種お試しください。

さて、またも食べ歩きの旅”トスカーナ編”となってしまいましたが、点在する小さな街を探索しながら のんびり、ゆっくり、美味しくそして静かな陽光の旅を楽しんでみてください!

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PS.くれぐれもスピード違反のないように、各村々を通過する時は特にスロー・ダウンで!

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