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イタリア北西部編

  • 2006

トリノ・オリンピックで大忙しのイタリア北西部とかたやワールド・カップを照準にスケジュール調整に躍起になってる人達で盛り上がってる今年のイタリアです。 オリンピック会場になってる北西部トリノ近郊には、私どもにも馴染み深いビエラ地区が あります。高級ウールを中心とした紡績メーカーが集中し、かのロロ・ピアナ社やルイジ・コロンボ社など名だたるメーカーの本拠地となってます。

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当地を訪問すると、いわゆる工業地帯というイメージとは違った自然の大地が広がって、 アルプスの山々を背景に自然と同化するように工場が点在してます。さすがに街道沿いは 近代文明系の商業施設や工場団地などが目立ちますが、それでも田舎町の風景に豊かな緑と 清らかな清流、澄んだ空気といった自然が私たちを迎えてくれます。

この地域のメーカーの高度な染色技術は、シルク・メーカーのお膝元のコモ・エリアと同様に この豊かな自然環境の恩恵を受けていることを容易に想像させます。

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さて、オリンピックを機に色々とマスコミに紹介されてるトリノの街の印象は、一言で言って、 パリ風なエスプリを感じさせる都市といったイメージでしょうか!
駅前から中心のサンカルロ広場、そしてドォーモまでの散歩やカフェでくつろいだりするだけで そんな雰囲気を思わせます。

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アバンギャルドでソフィティケートとされた人々による街、 ややビジネスライクな合理性も感じさせる都市は、サヴォイア王国時代の首都という歴史背景、 フィアットという自動車産業やイタリア公営放送局の本拠地であるといったプライドからでしょうか! 風景
そんな人々たちの食事は意外と濃厚系で生クリーム・バター・チーズなど主体にしたしっかりした 料理です。アルプスの裾野という関係上、寒い季節を乗り越えるための工夫がされてます。名物のチョコレートも見逃せません。また、ワインの豊富さにはセレクトに迷ってしまうほどで、 ご存知=DOCG・バローロ、バルバレスコからテーブル・ワイン、グラッパ、パッシート、アマーロ などの食後酒まで堪能できます。

この州都トリノのあるピエモンテ州の中央部には一大ブドウ産地が広がってます。ネッビオーロ種を 筆頭にイタリア屈指の高級ワインが生産されてます。 業界関係者ならば必須チェックエリアですが、我々一般の観光客にも魅力的で見逃せないエリアです。

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中心のアスティ市からアルバ村方面へと車を走らせるとカンティーナ=ワイナリーが点在し、中には ワインや郷土食の直売や試飲などで楽しめる所もあります。
また、アグリツーリズモからヴィラやキャスッテッロを改築した宿泊施設など思いがけない旅の発見もあるでしょう。

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ワイナリーの人々の文化意識はとてもハイ・レベルで、衣食住のすべてにおいて洗練された 彼らの感性にきっと共鳴するはずです。もうひとつこのエリア=特にアルバ村に晩秋に訪れることが出来るなら、超高級食材=白トリフを 堪能してきてください。ここは、黒トリフの十数倍もの高値を呼ぶ白トリフの名産地です。

手打ちパスタの上に削ってかけたシンプルな方法がポピュラーで、数年前に訪問したアルバ村の とあるレストラン(普通の)で、テーブルに運んで来たパスタに笑顔でそれを削りふりかけ始めましたが、 モンブランの山のようになったパスタに驚き、いくら請求されるのか不安になったことを覚えてます。もちろん、メニューの価格通りで心配無用でしたが、是非一度この香しい、そして独特の食感を味わって みてください。

話はこのままそれてしまいますが、このトリフはイタリア各地で産出されていてトスカーナやウンブリア地方のものも有名です。実は、昨年の10月訪問際に寄った、トスカーナの片田舎のほんとに辺鄙なところ、 というよりこんな所にレストランありますか!と言う場所ですが、そのきのこ専門レストランはありました。

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地元グルメの絶大なる支持の元、マンマのレシピは最愛の娘さんにも受け継がれることになりこの貴重な 看板はしばらく安泰と言ったとこです。きのこ尽くし料理は、前菜の盛り合わせモンタルビノ風に始まり パスタ、セコンドと堪能できます。
私どもはランチでしたからパスタまででしたが、愛想の良いマンマは 気合の入った山ほどの白トリフ・手打ちパスタを運んできました、誰が食べるのこんなにと言いつつも 入り口付近にいた地元労働者風の方々がつまんでたスペアリブらしきものが気になりちょっと注文、これも絶品です。

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聞く所によれば、入り口スペースはバール兼簡易食堂でリーズナブルに食事を 取れるようにしてあり、そのスペアリブのメニューもそちら専用とかで、レストランの方では値段付けられ ませんからと。きのこ専門ですから、当然、イタリア版マツタケ=ポルチーニもラインナップしてます。
このコラムでは、個別のレストランを紹介したりしないのですが、もし興味があればこの至難の道のり を乗り越えて訪問してみてください。トスカーナ特有のなだらかな丘にオリーブ畑、ブドウ畑が延々と 続く景色の中、モンタルビノ村に”Trattoria Montalbino”はあります。(水、日曜夜はお休み)

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さて、ガラッと話を変わりますが先日ミラノのV.エマヌエレ・アーケードのショップの看板が出揃って統一 されてたので写真を撮りました。最近、一流ブランド店が集結し始めてこの由緒あるガッレリアも リフレッシュしてます。伝統的に厳しい行政指導のもと看板が統一されてますが、やや違和感のある 感じがします。マクドナルドの所為だけでないような気が。皆さんにはどのように見えますでしょうか!

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ミラノの街も週末や休日になると周辺都市からのショッピング客や外国人観光客で一杯になります。 普段は地元の方やビジネスマンが主体となって、やや慌しい躍動に満ちた雰囲気にのように感じます が、一変してとてもカジュアルな街というイメージです。

保守的なお国柄ではありますが、さすがにこの国際都市も異文化の荒波に呑まれつつ変化してます。

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東欧やアフリカのみならず、中国製品も流入して得意のファッション産業にも大きな転換期になってます。 全てにおいて幅広い個人差が、イタリア独特の個性を支えてると思いますし、容易に新しいものに 飛びつかない保守性も我々日本人から見れば非常に興味深いところでしょう!

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今、ミラノは先進文化の流れと旧き良き伝統文化の両面が交錯し、とても面白い局面にあると思われます。 そんな視点から訪れてみると、また様々な発見があるでしょう、、、。

*注)ピエモンテ地方の記事の掲載の写真の一部は現地のものではありません。
   前回掲載した南トスカーナ地方のものも含まれます。

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